新商品紹介 New commodity introduction


鋳造用パインエラストマーラバー
速乾、朱肉、強着、水性…。全インク対応の未来型スタンプ。

速乾、朱肉、強着、水性…。全インク対応の未来型スタンプ。

まず、上の写真を注意して見ていただきたいと思います。

印面を持つ手が透けているます。これは樹脂製の印面なのですが、ゴム印に詳しいプロなら驚くはずです。印面の底には普通の赤ゴムにあるような「波形模様」が刻まれ、印面の周囲にはゴム板がプレスではみ出した時のようなヒダが残っています。

この樹脂印は「プレス加工」で作りました。 素材は「鋳造用 パイン エラストマー ラバー」。

感光性樹脂印にとって変わる新素材ではなく、ターゲットはそこではないのです。

弊社 社長 松下幾三は、「この素材が将来的に赤ゴムの代わりになる」と自負してます。

パインエラストマーが持つ最大のメリットは、「あらゆるインクに対応している点」だと、タイヨートマーは自信を持っています。

通常、赤ゴムでは朱肉を使うことができません。油がゴムを浸食して、使い続けると印面がボロボロになってしまうからです。そこで「黒ゴム」と呼ばれる耐油性のゴムを印面にして、朱肉専用のゴム印を作る必要があります。

しかし、パインエラストマーなら、それらの煩わしい手間が一切必要ありません。一般的な油性顔料のスタンプ台から、染料系、朱肉、ガラスなどの非吸着面にも捺せる強着インクまで、様々なインクを使うことができます。

タイヨートマーでは、インクへの適性を調べるために、それぞれの溶剤にパインエラストマーを1ヶ月以上浸して実験を行い、どの溶剤でも印面に変化が見られなかったという実験結果。「世界中のあらゆるインクに対応する自信があります」。

パインエラストマーを使えば、朱肉、強着、一般的な顔料など、用途別にスタンプを使い分ける必要がなくなります。例えば、黒の強着インクを使った後に朱肉を捺したい場合、アルコールや石鹸水で印面を軽く洗うだけで済みます。

他にも大きなメリットは、印章店様や鋳造メーカー様が新たな設備投資無しで、パインエラストマーを扱うことができる点です。従来のプレス機があれば、すぐにでも導入できます。


上写真のように、ペレット状のパインエラストマーを母型に敷きつめてプレスするだけで、特別な作業や用具は一切必要ありません。感光性樹脂印と違ってフィルムシートが不要なので、鋳造後は赤ゴムと同じ感覚で裁断作業ができます。

従来の離型剤をそのまま流用できるのも便利です。台木と印面の接着を強力にしたい場合は、ガーゼを置いて成型すれば大丈夫。ちなみに、この素材の特性上、アクリルの台木などには接着剤を使わなくても密着して貼り付きます。

何度も取り外しできるから便利です。パインエラストマーの硬度は赤ゴムと同じで、熱安定性が高いため、小さな文字でも綺麗に成型することができます。また、廃棄時は普通ゴミで出すことができる。

パインエラストマーのベースカラーは透明ですが、販売される基本色は透明の赤。タイヨートマーでは200kg単位で指定色への加工を承ります。

元は透明素材ですが、ゴム板の赤色や耐油ゴムの黒色なども再現することができます。大量消費する店ならオリジナルカラーを作ってもいいかもしれません。また、従来の赤ゴムのように低温保存の必要がありません。55℃以下なら室内保存が可能で、2年以上の長期保管もできます。

価格は5kgロットで、1kgあたり2,600円。A4サイズ1枚をプレスする場合は、使用量が赤ゴム150gに対して重量比65%の100gなので約260円。A4サイズなら一般的な住所印が36個とれるので、1個あたりの原価は約7円となります。

赤ゴムと比べると若干割高になりますが、住所印1個あたりで比べると約1円程度。赤ゴムと比べて、パインエラストマーならどんなスタンプ台でも使えます、という点をウリにして販売すれば問題ないです。

ちなみに、一般的な黒ゴム(耐油ゴム)1kgの価格は約2,500円。A4サイズなら耐油ゴムは150g必要で、その価格は375円前後となります。これに比べると、パインエラストマーの方が約30%安い。いきなり全てをパインエラストマーに替えるのは勇気がいる、とお考えなら、安くなる黒ゴムから切り替えるのもいいかもしれません。

この素材はアメリカで流行している透明樹脂印を使ったホビースタンプを作りたい、という思いから開発されたものです。透明樹脂印がプレス製造できるなら、感光性樹脂印よりも生産量を一気に上げることが出来るからです。

そこに、松下が持っていた「将来、天然ゴムの安定供給が難しくなり、赤ゴムが減っていくかもしれない」という危機感と「誰も作ったことのないモノを作ってみたい」というメーカーの意地が加わり、パインエラストマーという画期的な商品へと昇華したものです。

正式発売は2011年2月5日です。希望者にはパインエラストマー500gが無料配布されるという太っ腹な企画も用意。

タイヨートマーでは現在、レーザー彫刻用のパインエラストマーラバーも開発中です。 「テスト段階では問題なくレーザー加工できていますが、今しばらくのテスト期間が必要です。加工時に若干の煙が出ますが、臭いもないため、作業環境はとてもクリーン。半年〜1年以内には販売できる見通しです」。

あらゆるインクに対応した、プレス機で作る未来の樹脂印。プレス機を持っている印章店様なら一度お試しください。